Windows 11プレビュー版からオプトアウトされる例と対処方法
著者手元でWindows 11のテストを行なっていたマシン、最近、新要素が落ちてきていないなぁ、と不思議に思っていたのです。
そのPCを少しじっくりとチェックしてみると、どうやらプレビューのDev版からオプトアウトされていたようなのです。この原因思われるポイントと対処方法が分りましたのでまとめておきます。
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オプトアウトされた原因
最初に設定アプリからインサイダープレビュー版の状況をチェックしてこの現象に気づきました。Windows 11の必要要件を満たしていなかったため、Windows 10プレビュー版を入れ直すように、との表示が出ていたのです。
しばらく前からこの件は明らかになっていましたが、どうもこの表示が出るのと同じようなタイミングでWindows 11 Dev版からオプトアウトされていたようなのです。最新要素が配信されなくなっていたのはここが原因だった模様。
ちなみに当該マシンで使っているCPUなどのパーツ自体はWindows 11の要件を満たすはずの新しいものです。UEFI(マザーボード)側の設定の関係で要件チェックに引っかかっているのだと思われました。
ちなみにメーカー製の新しいPCならばWindows 11に必要な設定が行われた状態で出荷されているはずですが、ユーザーがパーツを集めて組んだマシンだと最新パーツでも必要要件を満たさない可能性があります。
著者の場合にはこの後者に引っかかりました。
問題だったポイント
今回、引っかかったポイントは次の4つです。
- セキュアブートになっていない
- TPM2.0が有効化されていない
- 起動方式がUEFIになっていない
- ボリュームの形式がGPTになっていない
以下、それぞれの解決方法を記します。
解決方法
順番に解決方法まとめます。
上記の問題点のうち1番目から3番目まではマザーボードの設定(UEFI画面)の変更で対応します。
以下は著者が使っているASRock製のマザーボードの設定ですが、他社製品でも同様の設定箇所があるはずです。
セキュアブート設定は「Security」の項目の中に設定箇所があります。
ここを有効化しましょう。
TPMの有効化は著者手元のマザーボードの場合には「Advanced」の中にあります。
「AMD CPU fTPM」をONにします。
続いて起動方式の変更では、「CMS(Compatibility Supported Module)」の無効化が必要になると思われます。これは従来の起動方式などとの互換を確保するための機能です。UEFIを使って高速ブートできる新しいハードウェアには必要ありません。
※この設定を行ったあと再起動が必要になるかもしれません。
4つめのボリュームが古い形式の「MBR」になってしまうのも恐らくCMSが有効になっていた副作用だと思います。こちらはWindows上から管理者権限で起動したコマンドプロンプトで「MBR3GPT」コマンドを実行してボリューム形式を変換してやります。
こちらの実行で何らかのトラブルが発生するとそのドライブのデータが失われる可能性があります。重要なデータが入っているドライブならば必ずバックアップを取ってから作業を行なうようにしてください。
使うコマンドはこちらです。
mbr2gpt.exe /convert /allowfullOS
著者手元のPCの場合にはこれらの処置を行なうことでWindows 11の必要要件を満たしました。
OS再起動後に改めてWindows 11プレビュー版のDev版に参加する設定を行うことで、最新のビルドが受け取れるようになりました。
最新のWindows 11の要素
Windows 11のDev版には既存アプリの最新バージョンがリリースされています。
一度は消えることになりそうだった従来の2D版「ペイント」も装いを新たにWindows 11にも搭載されることになるようです。
機能的には旧来のものと変わりはなさそうですが、UIデザインが一新されたことでイメージが随分と柔らかくなりました。
また、フォトアプリもUIが一新されています。
機能的にはこちらもまだ大きな違いはなさそうですが。
これらはDev版にしか配信されていませんので、10月5日に正式公開されるWindows 11製品版での扱いがどうなるかはまだ見えていません。
ただ、どちらもOS本体とは切り離されて公式アプリストアから導入可能になっているため、OS本体の配信とは別のタイミングでいつでも導入可能になるはずです。