Windows 10プレビュー版でWSL 2を導入する。Home版でも利用可能!
Fastリングにリリースされた最新のWindows 10プレビュー版にて、公表されていたとおりWSL 2が利用可能になりました。手元の環境で早速試してみたのですが、しっかりとHomeエディションでもWSL 2のセットアップが可能で新しいLinux動作環境が稼働しました。
この記事ではプレビュー版の段階ではありますが、真のLinux環境とも言えるWSL 2のセットアップ方法をまとめます。
「WSLが導入済み」というのが前提条件
現状、WSL 2を導入する際には、まずはWSL 1が導入済み、という地点からのスタートになります。
従来のWSL、WSL 1をWSL 2にコンバートすると言う流れでセットアップを行ないます。
この記事のケースでは導入済みのUbuntuをWSL 2化しています。WSL 1版のUbuntuの導入はこちらの記事を参照してください。
「PowerShell」でWSL 1をWSL 2にコンバート
WSL 1をWSL 2にコンバートする際には「PowerShell」からいくつかの操作を行ないます。このPowerShellから操作、と言うのがちょっと盲点になるかもしれません。
Ubuntu側で何か操作を行なうわけではない点にちょっと注意が必要です。
まずはPowerShellを管理者モードで起動します。WindowsキーとXキー同時押しのメニューを使うのが良いでしょう。
PowerShellが起動したらまずはHyper-Vによる仮想マシン実行用のランタイムの設定を行います。
こちらは本来はPorエディション以上でしか使えない機能だと思われますが、WSL 2の導入のために現在のプレビュー版ではHomeエディションでも有効化が行えます。
ちょっと長いコマンドですが以下の内容をPowerShellで実行します。
Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName VirtualMachinePlatform
すると必要なコンポーネントのインストールが行なわれた後、再起動を求められます。
「y」で応答してWindows 10を再起動します。
再起動後、もう一度PowerShellを管理者モードで起動。次はUbuntuをWSL 2モードにコンバートします。
このためには次のコマンドを入力します。
wsl –set-version Ubuntu 2
Ubuntuの部分はそれぞれ導入しているディストリビューション名に置き換えてください。
この処理には5分〜の時間がかかります。
その次にもう一つPowerShellから次のコマンドを入力して実行します。
wsl –set-default-version 2
以上でWSL 2化の操作は完了です。
確認&起動
インストールされているWSL環境がWSL 1なのか2なのかを確認するコマンドも用意されています。使っているディストリビューションのコンバートを行なった後は念のためこのコマンドで状態を見ておくのがいいでしょう。
wsl –list –verbose
バージョンが2と表示されているものはWSL 2化のコンバートが出来ています。
あとは普通にWSLを起動すればOK。
Ubuntu自体の起動はかなり高速で1GBを確保した仮想マシンが動いているようです。
仮想マシンとしてはかなりコンパクトで軽量な作りのようですから、8GBメインメモリがあるマシンならばまず問題なく動作させられそうです。