内蔵ストレージの少ないパソコンの救済策。SDカードに仮想ディスクを作る方法

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Windows 8時代からだと思いますが、パソコン側のハードのスペックを絞ることでWindows自体のライセンス料も安く抑え、非常に低価格で販売されるパソコンが増えました。

こういったパソコンでは、WindowsをインストールするCドライブの容量が小さく抑えられることも増えています。

具体的にはASUSのモバイルノートPC、EeeBook X205TA、マウスコンピューターのタブレットPC WN892V2、ドスパラのマグボトル型PC、Diginnos DG-CANPCなど、4万円以下で購入できるような手軽な機種が該当します。

パソコン版のWindows 10ではCドライブに64GBの容量があると、ある程度空き容量を気にしすぎることなく普通に利用が出来る使用感になります。

これが上記のようなCドライブが32GBのパソコンだと、Windows 10本体だけで容量的にかなりカツカツの状態となってしまい、大きなデータはおろかアプリのインストールも考えないといけない状態になります。

こういった場合の回避策として使えるのが、USBメモリやSDカード側に色々なデータを逃がす方法です。

今現在のWindows 10ではストアアプリはSDカードなどのリムーバブルドライブにも移動可能になっていますが、従来のタイプのデスクトップアプリはSDカードやUSBメモリ上にはインストールも移動も不可能です。

仮想ディスクを作ることでこの制限を回避することが出来るようになります。

この記事ではSDカード上に仮想ディスクを作り、アプリのインストールにも使える領域にするための方法を説明します。

SDカード上に仮想ディスクの領域を作成

SDカードは既にパソコンのカードスロットに挿入済みで、Windows 10から認識されている状態からこの節では操作をスタートします。

SDカード上にまずは仮想ディスクを作成します。そのためには、「ディスクの管理」アプリを使用します。

ディスクの管理アプリの起動は、ここではスタートボタンの右クリックまたは、Windowsキー+Xキーの同時押しで表示されるメニューを使ってみています。

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ディスクの管理アプリが起動したら、SDカードのディスク(ここではディスク1)を選択した状態で、「操作」のメニューから「VHDの作成」を選択します。

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すると「仮想ハードディスクの作成と接続」のウィンドウが表示されます。

こちらで仮想ハードディスクのファイルのありかと名前、仮想ハードディスクのサイズを指定します。

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今回の試行ではSDカードがDドライブで16GBの容量のカードです。そこにtest.vhdと言う名前で仮想ディスクのファイルを作成し、容量は10GBの設定にしています。

OKをクリックすると仮想ディスクの作成が始まります。

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SDカードの性能に依存する部分ですが、このケースではかなり以前のサンディスクのUltra(Class10)のカードを使って、10分程度作成に時間がかかりました。

仮想ディスクが出来上がると、ディスクの管理アプリ上では新しい初期化されていない状態のディスクが追加されたように見えます。

sd-virtualdisk_05

初期化、領域割り当てとフォーマット

続いて「ディスクの初期化」を行います。

ディスクの管理アプリで「ディスク2」と書かれている部分を右クリックして、表示されるメニューから「ディスクの初期化」を選びます。

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「ディスクの初期化」のウィンドウが表示されます。通常はデフォルトの設定のまま「OK」ボタンをクリックすればOKです。

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初期化は一瞬で終了します。

GPT形式を選ぶと、古いWindowsでは認識の出来ないディスクになる点には注意が必要かもしれません。

初期化が完了するとディスクの管理アプリでの表示はこのような形になります。

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続いて領域の割り当てとフォーマットを行います。

ディスクの管理アプリでディスク2の「未割り当て」と書かれている部分を右クリックします。表示されるメニューから「新しいシンプル ボリューム」を選択します。

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「新しいシンプル ボリューム ウィザード」が起動しますので、あとはこちらの指示に従って作業を進めます。

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次へボタンをクリックすると領域のサイズを指定する画面が表示されます。ここでは確保している領域いっぱいを使います。

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次の画面ではドライブに割り当てるドライブレターを指定します。

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次に領域のフォーマットの仕方を指定します。通常は既定の設定のままで大丈夫です。

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最後に確認画面が表示されます。設定内容に間違いがなければそのまま「完了」ボタンをクリックします。

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以上の設定で実際のフォーマット作業が行われます。

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クイックフォーマットを指定した場合には、この作業はすぐに終了します。

フォーマットが終了すると、無事仮想ディスクが認識されるようになります。

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これでエクスプローラーから今回作成したEドライブの仮想ディスクが見えるようになります。

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再起動後には「マウント」操作が必要

SDカード上の仮想ディスクを使う場合の注意点として、一度Windowsをシャットダウンすると仮想ディスクのマウントが解除される部分です。

次回起動を行っても作成した仮想ディスクは自動的にマウントされず、Windows側から見えない状態になっています。このため起動後、手動でマウント操作を行う必要があります。

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操作はエクスプローラーから行います。

SDカード上に仮想ディスク作成時に指定した名前の仮想ディスクのファイルがあるはずですので、こちらを右クリックしてメニューを表示し「マウント」コマンドを選択します。

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これで仮想ディスクがWindowsから見られる形なります。

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このSDカードの場合、作成した仮想ディスクの性能のベンチマークを取ってみると、連続転送速度は20MB/秒程度と一般的なハードディスクよりもかなり悪い性能しか出ません。

ですが、物理的なヘッドの移動などがないせいか、実際の使用感は案外良好です。

ランダム読み出し・書き込みはハードディスクよりもずっと速いので、アプリをインストールしても意外と高い実用性がある、そういう使い勝手になります。

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