Windows 10でリモートデスクトップを利用する方法
Windows 10では何らかのトラブルをパソコンに詳しい人に調べてもらうための、簡易的なリモートデスクトップ接続ツールとしてクイックアシストが搭載されました。
こちらであればWindows 10のどのエディションでも利用可能というメリットはありますが、毎回接続のためにワンタイムパスワードのようなセキュリティコードの入力が必要になります。
業務上の利用などでWindowsサーバーなどに、日常的に接続してリモートデスクトップを使う必要があるケースでは余分な手間がかかりますし、サーバー側の操作が必要になるため実用上問題となるケースも多いでしょう。
こういったリモートデスクトップ本来の利用法のために、きちんとWindows 10でも元々のリモートデスクトップツールが準備されています。
ただし、リモートデスクトップ機能を利用して別PCから操作してもらう側のマシンには、Windows 10のPro以上のエディションが必要になります。Homeエディションのマシンはリモートデスクトップを使っての遠隔操作は行えないようになっています。
この点にのみ注意が必要になります。
ここの記事ではリモートデスクトップ機能を使って外部のパソコンから接続を行う方法を説明します。
操作してもらう側(ホスト側)パソコンの設定
まず最初にリモートから操作してもらう側のパソコンの設定を行います。
まずはコントロールパネルを開きます。スタートボタンの右クリックまたはWindowsキー+Xキーの同時押しで表示されるメニューからコントロールパネルをクリック。
コントロールパネルが開いたら、ホーム画面の「システムとセキュリティ」をクリックします。
続いて「システム」のリストの中の「リモートアクセスの許可」をクリックします。
システムのプロパティーの画面で「リモート」のタブが開いた状態のものが表示されます。
ここで「リモート デスクトップ」の「このコンピュータへのリモート接続を許可する」のラジオボタンにチェックを入れます。
パソコンの電源設定で自動スリープ設定をしている場合は次のような警告が出ます。設定を変更して自動スリープしないにする際には、電源オプションから設定を行いましょう。設定変更が不要ならばそのままOKをクリックします。
「このコンピュータへのリモート接続を許可する」にチェックが入ったら「OK」ボタンをクリックします。
これで操作してもらう側のパソコンの設定は完了です。
リモートデスクトップ接続を行う側の設定
次に外部から操作を行うパソコンの側を設定します。
スタートメニューの「Windows アクセサリ」のフォルダから「リモート デスクトップ接続」を起動します。
リモート デスクトップ接続が起動すると、操作したいパソコンの指定画面になります。
操作対象となるパソコンをIPアドレスなどで指定してやります。
すると、リモートデスクトップ接続する先のパソコンへのログイン情報を求められます。
今回の例では、接続先、接続元の両方のパソコンで同じMicrosoftアカウントでのサインインを使っています。この状態では、該当するMicrosoftアカウントのパスワードを求められています。
指示に従い、パスワードを入力します。
すると接続の前にサーバー証明書が妥当でない旨の警告が表示されることがあります。
LANの中のサーバーに接続するケースなどでは特に問題はないと思いますので、このまま「はい」をクリックしても大丈夫です。
より本格的な業務利用などの際には、サーバー証明書を本格的な証明書発行機関に作ってもらって、リモート デスクトップ接続を行う先のサーバーなどにインストールした方が良いでしょう。
「はい」のボタンをクリックするとすぐに接続が行われ、リモートデスクトップ接続アプリが通常は全画面で起動して、相手のパソコンのデスクトップが表示されます。
全画面表示のままだとスクリーンショットが上手く撮れませんので(接続先のパソコンの側のスクリーンショットになる)、このケースではウィンドウ表示に切り替えてから画面を記録しています。
リモートデスクトップ接続を終了したい場合は、アプリの右肩の「×」ボタンで終了させられます。
クイックアシストとの使い分けについて
知り合いの人のWindowsのトラブルシューティング、といった用途であれば、接続しなければいけないタイミングがとても限定できますので、そういった使い方ならばクイックアシストで十分でしょう。
部署内の業務用サーバーがサーバールームに置いてあり、普段はキーボードやディスプレイを接続せずに運用している、と言ったケースで、サーバー側の設定を変更したり、後々なんらかのトラブルの調査を行う必要がある、といったケースではあらかじめサーバー側でリモート接続を許可する設定を行っておく方が良いでしょう。
後者のケースでは、双方のマシンで操作が必要になるクイックアシストを毎回利用するのは、あまり現実的ではありません。