Windows 10でドキュメントフォルダがOneDriveのドキュメントにリンクされてしまったときの修正方法
(ファイル)エクスプローラーで表示されている通常のドキュメント、ピクチャなどのフォルダーがOneDriveのドキュメント、ピクチャにリンクされてしまうことがあるようです。著者のパソコンの一台ではWindows 10 Creators Update導入の際に発生しました。
一度この状態になると、ドキュメントのフォルダを本来の位置に戻したり、フォルダの移動がうまく行えなくなるケースがあります。
今回は、このような状態に陥ったときの回復方法を説明します。
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ドキュメントフォルダがOneDriveのドキュメントにリンクされてしまう現象
上記のような状態になった場合の例をまず載せておきます。
ドキュメントフォルダがOneDriveのドキュメントを向いてしまった場合には、エクスプローラーの表示は以下のようになります。
ドキュメントのフォルダのアイコンに緑のチェックマークが付いているのが分かると思います。
ドキュメントのフォルダのプロパティを取ると以下のような感じになります。
全般タブの場所の項目がOneDriveになっていることが分かると思います。
状態によってはこの例のように、ドキュメントフォルダの移動などで利用する「場所」タブが表示されなくなります。
また、別の状況では「場所」タブは表示されるものの、移動の機能を利用しようとしても、「同じ場所にリダイレクトできないフォルダーがあるため、フォルダーを移動できません。アクセスが拒否されました。」といったエラーになり移動が行えないことがあります。
どうも今のところ提供されている通常の操作の範囲の中では、一度OneDirveにリンクされてしまったドキュメントなどのフォルダを別の場所に移動することができないようです。
このためレジストリエディタを利用して現象の修正を行ないます。
レジストリエディタからリンク先を修正する
以下の例は、ドキュメントのフォルダがOneDriveのドキュメントフォルダにリンクされてしまった場合の例で修正方法の説明を行ないます。
毎度の注意事項とはなりますが、レジストリエディタでのレジストリ操作は操作を一つ間違えると、最悪Windowsが起動しなくなる事態も招く可能性があります。
レジストリエディタでの操作はユーザーそれぞれが自己責任の下で行なってください。
⇒ Windows 10でレジストリのバックアップとリストアを行なう方法
レジストリエディタは、Windowsキー+Rキーを同時押しして表示される「ファイル名を指定して実行」の機能を利用して起動します。
名前のところに「regedit」と入力してEnterキーを押します。
レジストリエディタが起動したら次のキーまで順番にたどっていきます。
コンピューター¥HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Microsoft¥Windows¥CurrentVersion¥Explorer¥User Shell Folders
実際にはこの上の値をコピーして、レジストリエディタのアドレスを指定する欄に直接入力するのが早いと思います。
この中で右側の表示領域に並んでいる項目の中から、名前が「{f42ee2d3-909f-4907-8871-4c22fc0bf756}」のものの「修正」を行ないます。
「文字列の編集」というサブウィンドウが開きますので、この中の「値のデータ」に『C:¥Users¥ユーザー名¥Documents』と入力してOKボタンをクリックします。
ユーザー名の部分は使っているアカウントに合わせて修正を行なってください。
これにより目的のレジストリキーの値が修正されました。
これは、一度Windowsの規定値の状態にドキュメントフォルダのリンク先を戻す修正です。元々、ドキュメントのフォルダを別の場所に移動していた場合には、このあとWindows側の機能を使って移動をもう一度行ないます。
この操作を行なったあと、Windowsを再起動すると変更が反映されます。
元々ドキュメントフォルダを移動せずに利用していたユーザーはここまでで操作は終了です。
ドキュメントのプロパティを見ると、以下のように標準の状態に戻っています。
各フォルダのレジストリのキーの名前
前の節で書いた説明はドキュメントフォルダのものですが、他のピクチャ、ミュージックフォルダでも同じ現象が起こることがあります。
この際に修正を行なうキーの名前をまとめておきます。
ピクチャ {0ddd015d-b06c-45d5-8c4c-f59713854639}
ミュージック {a0c69a99-21c8-4671-8703-7934162fcf1d}
ドキュメント {f42ee2d3-909f-4907-8871-4c22fc0bf756}
ドキュメントフォルダを元の設定に戻す
ドキュメントフォルダを別の場所に移動していた場合には、Windows側の操作で元の設定に戻します。
この際には、ドキュメントフォルダのプロパティの「場所」タブを使います。
「移動」のボタンをクリックして移動先のフォルダを指定するウィンドウを開きます。
こちらのウィンドウからドキュメントフォルダの移動先を指定します。
この例ではDドライブに適当なフォルダを作ってそちを指定しています。
「OK」または「適用」ボタンをクリックして実際の操作を完了させます。
この際次の確認のサブウィンドウが表示されますので、「はい」ボタンをクリックして操作を実行します。
ここまでの操作でドキュメントフォルダの移動が完了しました。
この操作はレジストリエディタで直接行えそうにも見えますが、Windows側の通常の操作で行えることはレジストリエディタを使わない方が何かと安全です。
ドキュメント、ピクチャ、ミュージックの3つのフォルダが同じような形で実現されていて、既定の状態ではCドライブに格納されます。
これらのフォルダを別のドライブに移動しておくとCドライブの容量を圧迫しにくくなりますし、万が一、Cドライブにトラブルが出た時に、一緒に大切なデータまで失う確率を減らすことができます。
Windowsのお勧め設定の一つです。