新コンセプトPCの提案。2画面2in1 Surface Neo、2020年末に登場へ
(画像:PC Watch)
マイクロソフトは現地時間の10月2日、新コンセプトPCの発表を行ないました。
いわゆる「2画面PC」ですが、独自のユニークなギミックで専用物理キーボードとの連係動作を可能にした2in1 PCとして仕上げた製品です。
今までにありそうでなかったユニークな新PC、Surface Neoの概要を紹介します。
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9型画面 x 2
Surface NeoはSurfaceシリーズの血統を受け継ぐ形で、恐らくアスペクト比2:3の9型スクリーンを2つ搭載した2in1 PCになります。
本体のみだと物理キーボードがありませんから、2画面タブレットPCと呼んだ方が正しい形状になっているとも言えます。
クラムシェルタイプのノートPCのように使うことも可能ですし、画面をフリップして両面ディスプレイ状態での活用も可能です。
今までもこういったタイプのデュアルスクリーンのPCも存在しましたが、Surface Neoではディスプレイパネルが9型とかなり小さなところが大きな違いです。
物理キーボードとの連係動作
従来のこのタイプのPCでは、キー入力は片方の画面にソフトウェアキーボードを表示して行なうケースが多かったと思います。恐らくSurface Neoでも同じ動作は可能です。
ですがこの機種がユニークなところの一つは、専用物理キーボードが準備されてそれとの連係動作が当初から規定機能として組み込まれているところです。
ノートPCのような角度で画面を開き下にした側にキーボードを載せると、キーボードを載せた位置に応じて下にした側の画面・タッチパネルの機能が変化するギミックが使われています。
キーボードを奥側にセットすると、画面手前側がタッチパッドに変化します。また、キーボードを手前側にセットすれば奥側の画面は半分ぐらいの高さのサブディスプレイになります。
恐らくSurface Dialと同じ仕組みが活用されているのだと思いますが、こういった部分の動作の変化をキーボードを設置する位置だけで自動的に行えるようになっています。
OSは2画面PC専用のWindows 10X
Surface Neoには2画面PC専用にカスタマイズが行なわれたWindows 10Xが搭載されます。
従来からWindows 10で培ってきたアプリのルック・アンド・フィールを何かの動作をトリガーにして、シームレスに変化させていく技術をさらにブラッシュアップする形で組み込んでいるようです。
2つの画面をかなり自由かつ自然に使えるUIが準備されます。
2画面PCでの活用を考えてスタートメニューやタスクバーの構成にも大幅に手を入れられているようです。
インテル流「big.LITTLE」なLakefield搭載
Surface Neo、ハードウェアの注目点は2画面部分だけではありません。
心臓部となるSoCにはインテルの最新のスタックドCPU、と呼ぶのが良さそうな、LakefieldシリーズのSoCが搭載されます。
このCPUは高い処理性能と高電力効率の両立のために、第10世代のCoreプロセッサコア1つとATOM系のコア4つを統合したCPUダイを10nmプロセスで製造、それとI/O系の周辺チップを22nmプロセスで製造したチップを3Dスタッキングして接合、1パッケージにまとめた極めてユニークなSoCに仕上げられています。
高い処理性能が必要な際にはCoreプロセッサコアで、高い電力効率が必要な処理はATOMコアに処理を振ることで相矛盾しそうな性能を1つにまとめたチップです。
今のところこのSoC搭載製品として発表されたPCは恐らくSurface Neoが最初でしょう。このチップが使われることからもSurface Neoの性格は見えてきそうです。
本体には物理キーボードを内蔵しないことからSurface Neoは開いた状態だと厚さわずか5.6mmと非常に薄く仕上げられています。重量も600gと軽量です。
発売予定は2020年末となっていてまだまだ間があり細かい仕様も見えていませんが、完成と発売が楽しみな1台になりそうです。