モバイルPCの新クラスとして定着なるか?12.5型のVAIO SX12
最近のノートパソコンのトレンドの一つとなっているのが液晶部分の「狭額縁化」です。
ノートPCのフットプリントを小さく出来るマシン作りのコンセプトの一つですが、これが持ち運んで使うモバイルタイプのノートパソコンだけではなく15型やそれより大きな画面を持つ製品にも導入され始めています。
モバイルノートPCのジャンルではこのコンセプトを使って、従来13.3型画面を搭載する製品のサイズの中に14.1型の画面を詰め込む製品が多数世に出ています。
この記事で取り上げるVAIO SX12はこのコンセプトをさらに一回り小さい、かつてはサブノートPCと呼ばれていたクラスの製品にも持ち込みました。
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「メインマシンの縮小形」がコンセプト
VAIO SX12の製品コンセプトは「メインマシンの縮小形」。より可搬性が高いサブノートPCのサイズの中にメインマシンの性能、使い勝手を詰め込むというものです。
より具体的には同社の14型画面をもつ、モバイル用途でもデスクトップPC代替向けでも活用可能なVAIO SX14をそのまま一回り小さくしたイメージです。
VAIO SX12は11.6型液晶を搭載するノートPCのサイズに12.5型液晶と、フルサイズのキーボード、上位機種同様のクアッドコアのUプロセッサを搭載可能にした製品です。
スペック
VAIO SX12は上位機種であるSX14にかなり近いスペックを持っています。
CPUには小型軽量のモバイル機ですがTDP 15WのUプロセッサを搭載しています。今のインテルのUプロセッサは4コア8スレッド対応のCPUが主力で、デスクトップパソコンに迫る総合性能を持ちます。
メインメモリはデュアルチャンネルアクセスが可能で拡張は出来ませんが、最大16GB構成を選択出来ます。
内蔵ストレージはSATA3または、PCIe接続でNVMe対応の超高速SSDが選択出来ます。容量は最大1TBまでチョイス可能。小型の筐体ながらこちらの面の拡張性も十分です。SSDにM.2の規格が出来たおかげですね。
液晶パネルは12.5型でフルHD解像度。
11.6型でフルHDの解像度だと多くのユーザーは表示フォントのサイズを拡大しないと、文字が小さすぎて判読がちょっとキツイかもしれません。画面サイズが12.5型になればフォントスケーリング100%のままでも普通に使えるユーザーの割合はずっと増えるでしょう。
極めて柔軟な対応電源
VAIO SX12は上位機種のSX14から受け継いだ非常にユニークで便利なフィーチャーを持っています。
通常はUSB PDによる給電で充電とAC駆動を行なう仕組みですが、このマシンは給電を受けられるパターンが極めて幅広くなっていてフレキシビリティがかつてないほど高いのです。
急速充電こそ行えませんが、電源OFFの状態ならスマートフォン向けの5V2AのACアダプタからでも少しずつ内蔵バッテリーのチャージが出来るのです。電源ON状態だと消費電力に追いつかず少しずつバッテリーは放電するはずですが、稼働時間を延長できる可能性があります。
「正式に」一般的なスマートフォン向けのモバイルバッテリーでも稼働時間の延長が出来ます。
サイズはさすがに11.6型液晶搭載機と同じ、とはいきませんが、近いサイズに1回り以上大きな液晶を搭載してキーボードもフルサイズ。
あたらしいフォームファクタのマシンとして定着するか、注目のジャンルになるかもしれません。