攻めのレノボ、Snapdragon 850搭載のWindows 10 PCも投入へ

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Thinkpadブランドを含むパソコン部門をIBMから譲渡されて以降、レノボがかなり積極的にパソコンジャンルで動きを見せ続けています。

最近は特に、以前のIBM時代はどこか「お堅い」イメージのPCばかりだったのに対し、非常に思い切りのある攻めのマシンを開発・製造している印象があります。遂に従来のイメージの殻を打ち壊してレノボ色が出てきた感じですね。

そんなレノボがまた攻めのマシンを市場投入することになりそうです。

クアルコムが初めてPC用と銘打ったSnapdragonシリーズである、Snapdragon 850搭載のWindows 10 2in1がそれです。機種名は「Yoga C630 WOS」。Snapdragon用Windowsの略称でもある「WOS(Windows on Snapdragon)」を機種名に持ってきました。

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スペック

Yoga C630 WOSのスペックは、肝心要のSoCに上記のPC用のSnapdragon 850を搭載しています。

恐らくSoCの構成自体はスマートフォン向けのSnapdragon 845クラスとほぼ同等と思われます。TDP枠と最大動作クロックが引き上げられた分、スマートフォン向けのチップ以上の性能を発揮できるはずです。

CPUはオクタコア構成で、統合されるGPUはスマートフォン向けのSnapdragon 845と同じAdreno 630です。

Snapdragonシリーズのチップですから当然のごとくLTEモデムも統合されていて、モデム側としては最大1.2Gbpsでのリンクアップ速度を実現可能になっています。ただ、この速度を実現するには非常にたくさんの高速化要素が全部満たされる必要があります。

携帯電話キャリアのインフラの整備が進んでも、このリンクアップ速度を実現可能になるエリアは極めて限定的になると思われます。

それでもLTEモデムの内蔵回線で高速Wi-Fiと同レベルのリンクアップ速度が実現できる、と言うこと自体に可能性を感じます。

メインメモリは4GBまたは8GBを搭載。内蔵ストレージはUFS接続のSSDを128GBまたは256GB搭載します。

ディスプレイパネルは最近ではやや控えめな解像度で、13.3型パネルでフルHD解像度のものを使います。

特筆できるスペックはやはりSoCの消費電力の少なさを活かしたバッテリー駆動時間で、最大25時間のバッテリー駆動が可能になっています。

サイズは306.8mm x 216.4mm x 12.5mmと非常に薄型の本体です。重量は1.2kgとこのクラスのパソコンとしては標準的な重さです。

無線LANはIEEE802.11acに対応。Blluetoothはバージョン5.0対応となります。

WoSデバイスのリスタート

昨年末に「Windows on Arm」として、Snapdragonで動作するWindows 10のリリースが大きな話題となりました。Snapdragon 835を搭載したWindows 10 PCも何種類か発売がアナウンスされていましたが、実際に市場に出た台数はかなり限られていたようです。

結果としてWoSデバイスは半分尻切れトンボ的な中途半端な印象を残してしまったイメージになりました。

そういったイマイチ良くない流れが、PC用とわざわざ銘打つ形で性能を強化したSnapdragon 850のリリースで少し変化するかもしれません。Yoga C630 WOSはその先兵としてWoSデバイスのリスタートを担う機種の一つになりそうです。

今年春にリリース予定だったSnapdragon 835搭載のWoSデバイスもある程度の実用性を確保していたはずですが、実際には性能面の不足がきちんと市場に出なかった要因とも噂されています。

そのあたりがYoga C630 WOSではどのぐらい改善されているかが、WoSデバイス普及の鍵となりそうです。

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