ハイエンドWindows 10スマホ「HP Elite x3」遂に登場、9月5日発売開始
春頃より日本国内での発売が予告されていたHPのハイエンドWindows 10スマートフォン、Elite x3が9月5日、遂に発売開始となります。
KDDIのチャンネルからは法人向けの販売となりますが、HPでは同社の直販サイトでの取り扱いも行う模様です。
スペック
HP Elite x3は最新のスマートフォンの中でも真のハイエンドと呼べるスペックを実現しています。
スマートフォンのコアとなるチップであるSoCには、今時点でのクアルコム製チップの最上位である、Snapdragon 820を搭載しています。
メインメモリは4GB、ストレージにはeMMCのSSDを64GB搭載。
ディスプレイパネルには有機ELで6型のWQHD解像度(2,560 x 1,440ドット)を持つ超高解像度ディスプレイを搭載するなど、すべてのスペックがまさにハイエンドと言える水準となっています。
また、恐らくWindows 10スマートフォンとしては初めて防塵・防滴性能も備え、米軍の調達基準を満たす堅牢な作りとなっていることも特徴です。
ネットワークはauに最適化
Elite x3はSIMロックフリー端末ですがauの相互接続性試験をクリアしており、auネットワークでのキャリアアグリゲーションやWiMAX2+のネットワークにも対応します。
さらに、Windows 10 Mobile端末としては初めてauのVoLTE(Voice Over LTE)にも対応し、より高音質での通話も可能としています。
有線Continuumと極めてユニークな周辺機器
SoCに最新のSnapdragon 820を採用したことで、Elite x3は有線での携帯電話向けContinuumを可能にしています。これにより、無線でのContinuumよりも1ランク上の使い勝手が期待できます。
また、これを利用する形の極めてユニークな周辺機器を準備しているのも興味深い端末です。
クラムシェル型のノートPCのような形の「ノートドック」がオプションとして準備されていて、Elite x3を接続して有線のContinuum機能を使うことで、まさにノートパソコンに近い使い勝手が実現されます。
さらにノートドックは大容量のバッテリーを内蔵していて、Elite x3本体の充電も可能としています。
他には、ディスプレイ出力端子やネットワーク端子、複数のUSBコネクタを持つ「デスクドック」も提供され、据え置き型のディスプレイなどと接続することで、デスクトップパソコンに近い使い勝手も実現可能です。
これらの周辺機器との併用も考慮に入れてか、HPではElite x3を「3 in 1」デバイスと呼んでいます。
仮想環境によるよりデスクトップPCに近い使い方も提案
こちらはHP独自のサービスとなりますが、HPの準備するクラウド側に本当のデスクトップパソコン向けアプリケーションの環境を構築してElite x3と結ぶことで、仮想環境下でWindowsアプリケーションを動作させることを可能とするサービス、「HP Workspace」も展開されます。
利用料金がかなり高価なので(56,400円/年〜)明らかにビジネスユーザー向けとなりますが、Windows 10スマホの新しいソリューションの一つになるかもしれません。
価格は本体のみ77,800円から
内容が内容だけに本体価格はもっと高価なところからのスタートになるものかと思われましたが、AndroidOSやiOSを搭載したハイエンドスマートフォンと概ね同レベルの77,800円+消費税で販売となるようです。
独特のオプションであるノートドックは49,800円+消費税、デスクドックは12,000円+消費税で販売されます。
ハイエンド機らしい価格と性能・スペックとなっているElite x3、HPの提供する仮想アプリケーション実行環境HP Workspaceの前評判の良さもあり、もしかしたらビジネス向けスマートフォンでは台風の目的存在になるかもしれません。