タブレットを使ってデュアルディスプレイを実現する。spacedeskの使い方
パソコンの他に情報端末としてスマートフォンやタブレット端末を併用しているユーザーも多いと思います。これらのデバイス、パソコン使用時には出番が減りますよね。
せっかくの空いている画面、何かに流用できれば便利なシーンも数多くあるはず。
というわけで、この記事ではAndroidOS系のタブレットやスマートフォンをWindows 10 PCのサブディスプレイとして活用する方法を解説します。
2台目のディスプレイをわざわざ購入しなくても簡単にデュアルディスプレイ環境を実現出来ます。
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「spacedesk」でデュアルディスプレイに!
今回タブレット端末のセカンダリ・ディスプレイ化はパソコンとタブレットの双方にアプリを導入するだけ。ソフトウェアによる実現方法を使います。
この記事で利用するのは「spacedesk」という無償利用可能なソフトウェアです。
Windows PC側にはサーバーアプリを、Android系のデバイスに表示用のアプリをインストールしてリンクすることでサブディスプレイ化を実現します。
今回はAmazonデバイスのFire HD 8でトライしてみます。
Windows側にサーバーアプリをインストール
まずWindows 10 PCに「spacedesk SERVER」をインストールします。
インストーラーの在処はこちら。
「DOWNLOAD」ボタンをクリックすればすぐに入手できます。
インストーラーのダウンロードが完了したらあとはそれを実行。
インストーラーの指示に従ってアプリを導入しましょう。
ライセンスに同意する旨をチェック。
インストールするフォルダをチョイス。
タブレット端末との表示データのやりとりはネットワーク経由になりますので、このアプリのための穴をWindowsファイアウォールに開けることを許します。
以上でセッティングは完了なので実際のインストール処理を実行。
少々待つと…、
インストールが完了します。
PC側は「サーバー」という名前がついているものの、Windows側からはディスプレイドライバーのようにも見える機能を内包しています。
専用のサービスも登録されますが、使用する際にユーザーが特に何かを意識する必要はありません。
タブレット側にspacedeskアプリをインストール
次にタブレット端末・スマホ側にspacedeskアプリを導入します。こちらはそれぞれの端末の公式アプリストアを利用しましょう。
Google Playならばこちらのページ、iOSはこちらからインストール可能です。
今回はAmazonデバイスのFire HD 8でトライしますので、こちらはAmazonのアプリストアからインストールします。
Amazonのアプリストアはかなり品揃えが寂しく欲しい機能を持ったアプリがない、と言うことも多いのですが、こんなちょっとマニアックな使い途のアプリが入っているのには驚きました。
Amazonのタブレット端末はどちらかというと同社自慢のコンテンツを視聴するためのビュワー扱いで性能的にもエントリー級のものが多いだけに、かなり意外なチョイスだなと思います。
また、Amazon自身もクラウドストレージサービスを持っていますが、実はOneDriveのクライアントアプリもAmazonのアプリストアから導入可能になっていたりします。競合の可能性が高い機能だけにこちらもちょっとビックリですね。
spacedeskの接続は簡単
PC側とタブレット側にそれぞれソフトウェアの導入が完了したらあとの操作はとても簡単です。
PC側のサーバー機能はサービスとして自動起動するよう設定済みですので、あとはタブレット側のspacedeskアプリを起動、タブレット側で接続先を指定するだけでOKです。
迷いようがないインタフェースですね。
ただ、著者の環境ではなぜかタブレット側の画面は180度反転した状態で表示されてしまいます。
正しい向きの表示を行なうには設定アプリの「システム」に切り替えると「ディスプレイ」の項目が一番上にあります。
このページを下にスクロール、画面の向きを「縦(反対向き)」に設定してやる必要があります。
キチンとタブレット側の画面自動回転に対応していて、タブレット側の設定が横画面になるとPC側の扱いも横になります。
こちらの場合にはなぜか画面の表示方向が反転してはいませんので、
画面の表示設定は「横」のままでOKです。
この表示反転問題は著者の環境の問題なのか、はたまたspacedeskの微妙なバグなのか、判断が難しいところです。
まあ、どちらにせよ実用上の問題はほぼありません。
spacedeskはディレイあり、フレームレート低め
spacedeskの仕組みは、ネットワーク経由でサブディスプレイに表示する情報を「ストリーミング」してタブレット側で表示しているようなものです。
このため転送するデータ量を抑えるために画像の圧縮がかかっています。さらに秒間のコマ数を抑えることで転送データ量のより一層の抑制を図っています。
デフォルト設定だと表示は毎秒30コマになっていて、通常60コマ表示しているメインディスプレイよりもどうしても動きは若干カクつきます。
また上記の通り表示データを通信で送っている関係上、わずかに表示にはディレイがあります。この部分がマウスのフィーリングに影響を与えて、spacedeskによるサブディスプレイ上の操作では微妙にストレスを感じることになるでしょう。
ですのでspacedeskで実現するサブディスプレイには頻繁な操作が必要ないアプリ、最初に起動したら基本放置でOKな情報表示系アプリのウィンドウを割りてるのがおすすめです。