超多機能なWindows 10の電卓、遂にグラフモードもプレビュー版で実装
Windows 10のインサイダープレビュー版では標準搭載の電卓に遂にグラフ描画モードが追加になりました。
方程式からグラフを描画する機能自体は既にOneNoteなどで使えるようになっていましたので、そのコア部分を電卓に持ってきたものなのではないかと予想されます。
そうだとしてもここまで来ると、もうこれを「電卓」と言っていいのか悩むレベルの高機能なアプリになってきています。実はWindows 10の電卓はそのほかにも極めて多彩な単位変換系の機能を備えているのを知っていますか?
この記事では追加されたグラフモードの使い方に加え、今時点で出来る機能を一通り説明したいと思います。
スポンサードリンク
追加になったグラフ機能の使い方
Windows 10の電卓は今はスタートメニューに日本語名「電卓」で登録されています。
スタートボタンからメニューを開き、
下にスクロールして「電卓」をクリックして起動しましょう。
次に電卓のウィンドウの左肩にある三本線アイコンのボタンをクリックしてメニューを表示。ここから「Graphing」を選択します。
次に方程式入力用のフィールドに式を入力するだけでグラフが自動的に描画されるようになっています。
と、使い方はとても単純明快。
タイトル部分にPreviewの文字があるとおり、まだこの機能はプレビュー版でしか利用できない評価中のバージョンですが、大きな問題がなければ使い勝手のブラッシュアップを経て次回の大規模アップデートに載ってリリースされることになるかもしれません。
多機能な電卓機能
電卓、と言いつつ既に電卓ではないのではないか、という機能の方が豊富になっているのですが、その機能を一通りリストアップしておきましょう。
知らなかった人は多分その多彩さに驚きます。
標準モード
ごくごく一般的な電卓の機能です。
ちょっと変わっていると言えば逆数や二乗、ルートを求めるキーがあるあたりでしょうか。
さらにパソコンであることを活かして数式の簡単な修正も出来ます。
関数電卓モード
工学系の人たちがなど使う関数電卓の機能を持つモードです。
こちらもPCならではの操作性を活かして三角関数などをプルダウンメニューにまとめてキー数を減らしています。
プログラマーモード
プログラマモードでは16進数や8進数、2進数と10進数の変換が出来ます。
さらにコンピュータの世界ではよく使われる「シフト」や論理演算のAND、OR、NOT、NAND、NOR、XORが行えます。
この機能も関数電卓に搭載されることが多いものですが、電卓アプリではモードを分けることでそれぞれの機能をキレイに整理したイメージになっています。
日付計算モード
これを計算機というのか微妙な気もしてきますが、カレンダーから日付を選んでの経過日時などを算出してくれるモードもあります。
超々多機能な単位変換機能
今やこちらの機能の方がメインではないのか、と思えるぐらいに多彩な変換が行えるように進化しています。
通貨の換算
その時々の為替レートまでチェックして各通貨間の換算を行なってくれる機能です。
体積の変換
メートル系と、主にメートル系ではない体積の単位との変換を一発でやってくれます。
アメリカは基本SI系単位を使ってくれませんので、そういった情報からの変換には重宝するでしょう。ただ経済系のニュースでよく出てくる原油の量の単位「バレル」がないのはちょっと残念かもしれません。
長さの変換
長さも同様にメートル系以外の単位は日本人にはあまりなじみがありませんので、便利に使える場面は結構あると思います。
重さの変換
重さの単位は意外とSI単位系のものに日本でも出くわすことが多いかもしれません。
ハンバーガーのクォーターパウンダーとかは1/4ポンドのことだったりしますし、宝石の「カラット」もよく使われますよね。
温度の変換
温度の単位で実質違いがあるのは摂氏と華氏ですが、
それに加えて一応は絶対温度への変換もサポートしてくれています。
エネルギー系
例えばカロリーとジュール。
物理では必ず習ったと思いますが、変換方法は記憶が薄れているかもしれませんね。
「電子ボルト」なんてかなり深く突っ込んだ単位までサポートされています。
面積
ここもやはりアメリカの表記からの変換に役立つケースが多いでしょう。
「エーカー」などもまだ普通に使われているようですから。
速度
速度の変換機能にはマイル/hからの変換がありますので、メジャーリーグの試合の放送時なんかにはちょっと便利かもしれません。
船などの速度を表すノットや、飛行機の速度で使われることが多いマッハとの変換も出来ます。ちなみにマッハ変換では1気圧の一般的な気温での音速が使われているようです。
時間
きちんと意味があるかどうかは微妙かもしれませんが時間の変換機能もあります。
電力
電力の変換機能では、電力自体と言うよりも仕事率という面から最近自動車のスペック表示で増えてきたキロワット表示と馬力の換算に便利に使えるかもしれません。
データ
データ変換モードはビットやバイト、MBやGBなどの変換を行なう機能ですが、コンピュータの世界ならではの1kB=1024バイトの系統の換算も可能になっています。
この場合には最近ではわざわざ1MBではなく「1MiB」と表記するようになっていたりします。この電卓ではメガではなく「メビ」、ギガではなく「ギビ」を選ぶとコンピュータの世界独特の桁の換算が行えます。
圧力
1気圧と昔ながらの「バール」の変換は基本かもしれません。
今は天気予報でもSI単位系の「パスカル」を基準にするようになっていますが。
角度
「何度」とラジアンなどの変換が出来ます。
と言った具合に、以前の電卓アプリとは異なり、恐ろしく多機能になっているのが今のWindows 10の電卓アプリです。実はウィンドウのサイズを変化させることでレイアウトも柔軟に変化するWindows 10らしいアプリの代表格でもあります。
何気に活用できるシーンはすごく多いと思いますので、もう一度見直しても良い標準アプリの一つでしょう。