Win10電子ホワイトボード「MS Whiteboard」、ブレスト向けテンプレート実装
Windows 10にも標準では添付されていませんのでその存在を知らないユーザーも多いと思いますが、Windows 10向けのUWP版アプリにMicrosoft Whiteboardというアプリがあります。
その名の通りこのアプリは電子ホワイトボードと呼べるような機能を持つアプリで、内容自体はかなりシンプル。OneNoteのような雰囲気で簡単な手書き入力が出来たり付箋を自由に貼り付けられる、まさにパソコンで動くホワイトボード風なアプリになっています。
そしてこのアプリが非常にユニークなのはネットで繋がるユーザー間で同じホワイトボードを共有して双方向のやりとりが可能なところ。
遠隔地でもホワイトボードを使った会議などを簡単に行えるようになっているところです。
このMS Whiteboardに先日、ブレインストーミングなどに適したテンプレート機能が実装されました。まだプレビュー機能の段階ですが、一般的な使い方であれば問題なく使えるようになっています。
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テレワークの生産性向上ツールになる可能性
リアルでの膝をつき合わせての本当の意味での会議では、ホワイトボードがかなり強力なツールとして役立ってくれます。
テレワークが当然となるような仕事環境ではホワイトボードに相当する情報の共有ツールと言いますか、便利かつ手軽に何度でもアイディアの元の書き出しに対応できるような環境がなかなかありませんでした。
これに対応する枠組みを作ろうとしているのがMicrosoft Whiteboardなのではないかと思います。
出来ることはすごくシンプルで低機能、と言った方が良い程度の内容ですが、それを簡単にネット経由で共有可能なところが大きなステップに繋がる可能性を秘めたツールだと思います。
マイクロソフトが考える生産性改善のための実験のフレームワーク、といえるかもしれませんね。
テレワーク環境でのブレインストーミング
MS Whiteboardは当初から付箋をどんどん貼り付けられるようになっていたことから、「これ電子ブレインストーミングにぴったりのアプリだよね」と考えたユーザーも多かったと思います。
それを今回のテンプレート機能の追加がさらに後押ししてくれるのではないかと思います。
テンプレートには他にもいくつかのパターンがありますが、基本は付箋にアイディアを書き込んでそれを自由に動かして修正してアイディアをまとめるサポートを行なうようになっています。
リアルな「付箋紙」を使わないことなど、いくらでも試行錯誤が可能なコンピュータならではの強みを活かせるツールですね。
現実的にはまだ弱点も
ただ、現状のMS Whiteboardだと本格的に大きめの議題でのブレインストーミングを行なうにはいくつか問題も残っています。
その一つはMS Whiteboardの縮小機能の縮小倍率の限界が低いこと。
大量の付箋を俯瞰するためには全体をさっと一覧できるような機能が必須だと思うのですが、何故かあまりキャンバスを縮小表示させられません。
付箋それぞれはかなり縮小可能にはなっていますが、全体を俯瞰したいときに1つずつ付箋を小さくし直すのはあまりに非効率です。
そういったビューを得るにはキャンバス自体の縮小倍率の範囲がまだ狭い気がします。
また、本格的にこのアプリでブレストを行なうためには、物理的なサイズがかなり大きなディスプレイが必要な感触です。13型ぐらいのモバイルノートパソコンなどだとちょっと厳しい感じですね。
逆にSurface Hubなどを使うと非常に効率よく作業が行えそうな雰囲気があります。
とまあ、まだまだ改善して欲しい所も残すソフトではありますが、現時点でも遠隔地との協業の際の会議にはかなり便利なツールになっています。
もうちょっと認知度が上がってもいいソフトなのではないかと思います。