LenovoからもWoSデバイス正式発表。タブレット寄りの2in1 Miix 630
昨年末のクアルコムのイベントで予告があったとおり、LenovoからもWindows on ArmまたはWindows on Snapdragonと呼ばれる、ArmアーキテクチャのCPUで動作するフル機能版Windows 10搭載機が正式に発表されました。
CES会場で実機の展示が行なわれています。
Lenovoの新機種Miix 630は、Surface Proタイプのタブレット端末寄りの2in1 PCに仕上げられています。
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スペック
まずMiix 630のスペックから。
Miix 630でも採用されているCPU、というよりはSoCですね。この機種の開発の時点ではSnapdragonシリーズのハイエンドであるSnapdragon 835を搭載します。
Armアーキテクチャ採用のSoC独特の思想である、ローパワー・高効率のCPUコア4つと、高性能なCPUコア4つを一緒に搭載する、8コアCPU部を持ちます。
メインメモリは4GBまたは8GB。ストレージはUFS2.1インタフェースのSSDを64GB〜256GBまで選択可能です。
液晶パネルは12.3型のフルHD。このあたりは本体価格の兼ね合いもあって、あまり攻めてはいませんね。
インタフェースはUSB Type-Cコネクタを一つ持ちますが、今のところUSBのどのバージョンまでをサポートするかは分かりません。
無線LAN機能は2×2 MIMO対応のIEEE802.11acを内蔵。最大600Mbpsのリンクアップが可能なLTEモデムも内蔵します。
リアカメラは1,300万画素と、タブレットタイプの端末に使われるものとしては画素数がかなり多くなっています。フロントカメラはWindows Helloの顔認証対応になっています。
内蔵バッテリーは48Whで、内蔵ストレージにある動画であれば最大20時間の連続再生が可能なバッテリー性能を持ちます。
この今までの常識からすると驚異的とも言えるバッテリー駆動時間がWoSデバイスの最大の特徴と言えるでしょう。
サイズは293mm x 210mm x 7.3mmで十分に薄く、フットプリントはほぼA4サイズです。
本体側のみでは770gと軽量ですがキーボードカバー部分が結構重いようで、キーボード装着時には1,330gの重量になります。
OSにはWindows 10 Sを搭載しますが、Microsoft Storeから無償でProエディションへのアップグレードが可能です。
価格はエントリー機で800ドル程度から。アメリカでは2018年の第2四半期の発売を予定しているようです。
出そろった3社のデバイス
これでWoSデバイスのローンチメーカーとして名乗りを上げていた3社の製品が一通り出そろいました。
いずれもよく似たスペックで価格面でもまともにぶつかり合う機種になりそうです。
発売自体はもう少し先になるので、Arm版Windows 10の本当の意味での一般ユーザーへのお披露目は予定よりも少し遅れるような形になりますね。
今のところ一般的な用途での使い勝手は十分に実用的と言えそうですので、2in1タイプのミドルレンジのパソコンの価格帯の押し下げや、常時インターネット接続が可能な環境の実現、バッテリー駆動時間延長などでWindows PCの常識を書き換えてくれるかもしれません。