Windows 10更新プログラム格上げ。自動アップグレード手続きスタートへ
米マイクロソフトはかねてからの予告通り、現地時間2月2日に配信したWindows 7、Windows 8.1向けのWindows Updateで、これまでオプション扱いだったWindows 10へのアップグレードプログラムを「推奨される更新プログラム」に格上げしました。
これにより、Windows Updateを自動実行する設定にしているWindows 7/8.1パソコンでは、Windows 10へのアップグレードプログラムが自動的に起動されるようになります。
必ずアップグレードされる訳ではない。が・・・
マイクロソフトでは、Windows 10へのアップグレードプログラム実行前に、OSのバージョンを上げるかどうかの確認をするダイアログを表示する、と発表しています。
また一度Windows 10にアップグレードしても、その日から31日以内であれば、前のバージョンに戻すことが可能な仕組みになっています。
サポートの残り期間も考慮に入れて、バージョンアップするかどうかの判断を
一般的には、Windows 7の延長サポート期間は2020年1月まで、8.1は2023年1月までです。
ただし、第6世代のCoreプロセッサ(Skylake)搭載パソコンに関しては、特定の機種以外はWindows 7/8.1とも、2017年7月17日以降は致命的なバグの対処以外はサポートを行なわない方向にマイクロソフトの方針が変更されています。
また、次の世代以降のCoreプロセッサは、Windows 10でしかサポートが行なわれません。
このような点も考慮してWindows 10に移行するか、今までのOSをそのまま使い続けるかを判断されると良いでしょう。大量のパソコンを抱える企業ではOSのライセンス料は大きな負担となるはずですから、より慎重な検討が必要になると思います。
回避策
Windows Updateの適用を手動にすることで、自動的にWindows 10へのアップグレードプログラムが起動することを回避することが出来ます。ですが、この手段では、その他の重要なセキュリティのための更新が漏れたり適用が遅れたりする可能性があるため、あまりお勧めは出来ません。
Windows 10アップグレードプログラムに関連する更新プログラムを削除する方法でも、自動的にアップグレードプログラムが実行されることを回避することが可能です。マイクロソフト非公認の方法ですが、Windows Updateを手動実行とするよりは危険度は少ないはずです。
⇒ アップグレード予約なしでもインストーラがDLされるのを回避する方法
インサイダープレビュー版のFast Ringは若干注意が必要に
こちらもかねてからマイクロソフトからのアナウンスがあったとおりですが、Windows 10インサイダープレビュー版のリリースが加速しています。パソコン用では年が明けてから既に数回、Fast Ring設定にしているユーザに新しいビルドが提供されています。この流れはスマートフォン向けのMobile版でも同様のようです。
パソコン版では最新のビルド番号は、一気に14251までジャンプしました。ただ、年明け以降の更新ではOS内部の見直しが主で、表立った大きな新機能はほとんど搭載されていません。
Mobile版には、10586.71が配布されています。
今はまだビルド番号が別物となっていますが、今後は両者で同じビルドの物件が提供される形になるようです。
このプレビュー版のリリースのスピードアップが行なわれる代償として、以前のプレビュー版よりもかなり安定性の落ちる物件がリリースされるケースが大幅に増えました。普通の人が普通に利用するレベルでも不具合に遭遇する確率が上がっているようです。
プレビュー版を使っていてもより安定した動作を望む人は、プレビュー版の配信ポリシーをFastからSlowに変更した方が良いかもしれません。Slow Ringでは、より多数の利用者などによってテストが重ねられ、安定性の増したビルドだけが配信されるはずです。