Windowsの使い勝手にプラスアルファ。ちょっと便利なショートカットを作る
ショートカットは普通に使っていても、インストーラを使用しないタイプのアプリ本体へのアクセスを楽にしたり、深い階層にあるフォルダへの近道になったりと便利に活用できる仕組みですが、ちょっと変わった方法で、好きな場所に特定の機能を呼び出すショートカットを作成したりすることも出来ます。
ここでは、このようなちょっぴり変わった、でも便利なショートカットの利用方法を紹介します。
コマンドプロンプトから呼び出すコマンドを使って便利なショートカットを作る
ほとんどのWindows利用者が知らない、または、意識したことがないと思いますが、Windowsではかなり多くの機能や設定を、コマンドプロンプトからの文字のコマンドを使って実行したり、設定したりすることが出来るようになっています。
これを利用してちょっと便利なショートカットを作ります。
Windowsをシャットダウンするショートカット
まずはダブルクリックするとパソコンをシャットダウンさせられるショートカットです。
今回はデスクトップに作成します。
ショートカットを作る方法は、何もないところで右クリックしたときに出るメニューの「新規作成」から行う方法で紹介してみます。
デスクトップにショートカットを作りますので、デスクトップの壁紙部分を右クリックして、表示されるメニューの「新規作成」のサブメニューまで開いて、「ショートカット」を選びます。
するとデスクトップに「新しいショートカット」のアイコンが表示され、その内容を指定するウィンドウが表示されます。
「項目の場所を入力してください」という欄に『shutdown -s』と入力して「次へ」ボタンをクリックします。
次に表示されるショートカットに表示する名前を指定します。
それぞれわかりやすい名前でOKですが、ここではシンプルにシャットダウン、とつけてみます。
「完了」ボタンをクリックすることで、デスクトップにシャットダウン用のアイコンが出来上がりました。
Windowsの再起動を行うショートカット
今度は再起動を行うショートカットを作ります。
要領はシャットダウン用のショートカットを作るのと全く同じ。
今度はショートカットの作成画面」の「項目の場所を入力してください」の入力欄に『shutdown -r』と入力して「次へ」ボタンをクリックします。
次に、ショートカットに名前をつけます。
ここでは、やっぱりシンプルに再起動とつけます。
「完了」ボタンをクリックすると、デスクトップに再起同様のショートカットが出来上がります。
画面ロック用のショートカット
次にWindowsの画面をロックするショートカットも作ってみます。
「ショートカットの作成」画面を出すまでは上の2つと全く同じ手順です。
この画面の「項目の場所を入力してください」の欄に、今度はちょっと面倒ですが『rundll32 user32.dll,LockWorkStation』と打ち込みます。
そして「次へ」ボタンをクリック。
ショートカットの名前はここではロックにしています。
「完了」ボタンをクリックすると、デスクトップに画面ロック用のショートカットが出来上がりました。
写真のとおりコマンドプロンプトから作成したショートカットは基本的に全てこのようなアイコンとなりますが、好きな画像から作成して変更することも可能です。
・アイコンを好きな画像に変更する。特大表示対応のアイコンデータの作り方
パソコンの電源プラン変更のショートカットを作る
ここまで紹介してきた方法は、コマンドプロンプトで実行できるコマンドであれば、基本的には何でもショートカット化してしまうことが出来ます。
ですので、もう二つ、パソコンの電源プランを変更するショートカットの作り方を紹介します。
電源プランを「省電力」に変更すると、パソコンの心臓部CPUなどがより省電力向けの設定で動作するようになります。
具体的には、多少負荷のかかる作業をしても、CPUの動作クロックが上がらなくなります。
デスクトップパソコンなどでは、100W近く消費電力が減らせることもあります。
このあたりの設定を、ショートカットのダブルクリックで行えるようにします。
電源プランを「省電力」に変更するショートカット
手順はここまで3つ説明したショートカットの作り方と全く一緒です。
ですので、「項目の場所を入力してください」の欄に入力する内容だけ紹介します。
電源プランを「省電力」に切り替えるには『C:\Windows\System32\powercfg.exe -setactive SCHEME_MAX』と入力します。
呪文の最後にMAXとついていますが、省電力設定を最大化する、という意味だと思います。
電源プランを「バランス」に変更するショートカット
一般的なパソコンは通常は電源プランが「バランス」になっていると思います。
このプランだと、パソコンが仕事をしていないときには、CPUの動作クロックなどが引き下げられて消費電力が自動的に減ります。
また、負荷がかかる仕事が動き始めると、自動的にクロックが上がって処理能力が引き上げられます。
こちらの設定にする場合には『C:\Windows\System32\powercfg.exe -setactive SCHEME_BALANCED』を使います。
ショートカットキーでアプリを起動できるようにする
実は、好きなアプリをショートカットキーを使って、一発で起動することも出来るようになります。
ここでもショートカットの機能を利用します。
こちらはアプリ本体を右クリックして出るメニューを利用してみます。
デスクトップにショートカットを作ります。
出来上がったショートカットのプロパティーを開きます。
そのウィンドウの「ショートカット」タブの中に、「ショートカットキー」の入力欄があります。
ここをクリックして、そのあと、登録したいキーボード組み合わせを実際にキーを押して入力します。
この例では、Ctrl+Alt+Dに割り当ててみました。
ちなみに、既にWindowsなどが使っているショートカットキーは利用出来ません。
「OK」または「適用」ボタンで設定が終了。
Ctrl+Alt+D(同時押し)で目的のアプリが起動します。
またこの方法はスタートメニューの項目にも適用可能です。
ただ、Windows 10では手順がWindows 7よりもちょっぴり面倒になっているようです。
まずスタートメニューから目的のアプリ起動用のボタンを探します。
そしてそのボタンを右クリックして出るメニューから「ファイルの場所を開く」を選びます。
(Windows 7だと、ここのメニューにプロパティーの項目があって、それを使用)
実はスタートメニューに表示されているアプリのリストは特別な場所にあるショートカットの集まりなのですが、スタートメニューの項目に対して「ファイルの場所を開く」を使うと、そのショートカットが格納されているちょっと特別な場所がエクスプローラで開きます。
ここで目的のアプリのショートカットを右クリックしてプロパティーを表示します。
上で説明したのと同じ要領で、「ショートカットキー」の入力欄に、使いたいキーの組み合わせを設定します。
これでOKです。
ただし、この方法でアプリを起動可能にするには、ショートカットを作る場所が特定の場所でないとダメなようです。
デスクトップとスタートメニュー用のショートカットの置き場所は、この方法に対応しています。