Windows 10のサプリメントツールPowerToys、バージョン0.27に
本来は今年秋の正式リリースを目標に開発作業が進められてきたWindows 10のサプリメント的なユーティリティのPowerToysですが、現在まだバージョン0.27の段階で正式リリースになりそうな雰囲気がありません。
新型コロナウィルスの大流行等の影響で予定通りに開発が進んでいない雰囲気もありますね。
既にこのあとの開発の方向としてバージョン0.29までの予定も示されており、正式版(バージョン1以降)のリリースはどうやら越年することが確実となった感じです。
一応現時点での最新版は0.28ではあるのですが、追加されているのはビデオ会議のミュート機能のかなり初期の段階でテストリリースの扱いです。このためこの記事は0.27版をベースにまとめています。
基本の機能的にはバージョン0.25あたりからの追加はありませんが、それぞれの機能の熟成がより進んだイメージです。
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PowerToysの大きく進んだローカライズ
まず最初にPowerToysの改善点としてあげたいのは各国それぞれの状況に合わせた調整が進んだことでしょう。わかりやすいところで言えば表示言語の母国語かが進んでいます。
多くの機能が日本語環境で利用可能になりました。
まだ英語の表示のみの機能も残っていますが、この辺りも随時改善されていくことでしょう。
PowerToysの機能追加と調整
以前からあった機能も使い勝手にかかわるユーザーインタフェースの面が改善されています。
また、機能自体もより洗練されて使い勝手が上がっています。
Image Resizer
例えばImage Resizerのコマンドメニューはこんな感じになりました。
日本語化されていてより分りやすい機能にまとめられています。
また画像生成の際のオプションが追加になり、リサイズ後の画像サイズとしてユーザー指定のカスタマイズもチョイス可能になっています。
Color Picker
Color Pickerは簡単な色のエディット機能を備えるパレット的なウィンドウが表示できるようになりました。
そのウィンドウからピックした場所の色合いのバリエーションを取り出すことも出来ます。
そしてピックアップした色の情報はWeb用のカラーコードの16進数、RGB、HSLのパラメータでクリップボードにコピー可能です。
より画面デザインに便利なりました。
この新機能を利用するためには、設定画面のColor Pickerの設定画面で、
「Activation behavior」の一覧から「Color Picker with editor mode enabled」または「Editor」を選択します。
FancyZones
ウィンドウを既定のサイズ・ポジションに半自動で配置してくれるFancyZonesも機能・オプションが非常に豊富になりました。
マルティディスプレイ環境で複数ディスプレイにまたがったゾーンの設定も可能です。
さらにFancyZonesの外観の細かなカスタマイズも行えます。
登場時と比較して最もカスタマイズ可能な範囲が増えた機能かもしれません。
その他
そして基本すべての機能がWindows 10本体のカラーモードに従うようになっています。
ダークモード、ライトモード、そしてその時点でのWindows 10既定の色合いの設定に従う選択が可能です。
著者が個人的に最も期待している機能のKeyboard Managerでは、まだ日本語キーボード環境でのCaps Lockキーの検出が上手くいかないようです。どうもこのキーの扱い自体が日本語キーボードでは結構微妙なポジションのようで、実装はかなり難しいとの見解も上がっています。
古くからのUNIXユーザーなどAキーの横にCtrlキーがあって欲しい場合には、まだもう少しレジストリの書き換えによるキーマップ入れ替えのお世話になることになりそうですね。
PowerToys導入はGitHubのプロジェクトページから
PowerToysはGitHubの仕組みを活用したオープンソースのフレームワークを使って開発作業が進められています。
実行可能ファイル、インストーラ等はGitHubのプロジェクトページからダウンロードすることになります。
プロジェクトページを
少し下にスクロールしたところにある「Downloading & Release notes」のリンクからジャンプ。
バイナリやソースファイルのダウンロードページを
少し下にスクロールして「Assets」のリストにあるインストーラをダウンロードしましょう。
PowerToysはまだ開発中、β版ぐらいの扱いですが、現時点でも既にかなり安定して動作してくれます。